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33. ハーレム 警備員として交通整理を立派にやり遂げると、めでたく正社員に。さっそく 国立の研究センターの常駐警備に配属された。24時間の交代勤務。簡単に言 うと二人組みで一昼夜起きていることが仕事。これも、結構大変だったよ。 しばらくは、仮眠そっちのけで、相方とおしゃべりやゲーム、休憩室に置い てあった卓球台を、こっそり警備室の前の廊下に持ってきて、ギャアギャア 騒いだりもしていたな…。ところが、互いに飽きてきたんだ。それから真面 目に?仮眠を取るようになったんだ。さぁ、起きている番になると、とてつ もなく苦しい睡魔との戦いが始まる。そこで僕は、デザイナー時代の隠し撮 りで興味の出ていた<保育士>の免許を取得しようと、勉強を始めたんだ。 「日本一愉快な保育園を作る!」 試験直前の勉強会の会場。そこはハーレム。うら若き乙女たちでいっぱい。 800人くらいの会場。男はパラパラと7、8人。そんな男たちが、なんだか 情けなく写る。『やっぱり、男の参入する世界ではないな…』まだまだ自分 の中の偏見との戦い。授業を受けずにあえなく退散。 何度か挫折を経験しながら、やっと保育士の免許取得。当時、全国でも珍し い<保父>の誕生だった。さっそく故郷、水俣から熊本市へ。医療法人で経 営する保育園に就職。夢にまっしぐら。順風満帆。それまで、女性の職場だ った世界に進出。時代のパイオニア、そっ、坂本龍馬!
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