エッセー

ホーム写心館エッセー > 10. バイオリンを弾け
10. バイオリンを弾け 「ゆうじ、これ弾け」親父がバイオリンを手渡した。質屋で買ってきたらしい。そして 教則本をポンと差し出し、これで勉強しろ、とのこと。小学校3年生の頃だった。「え っ?これを?」さぁそれからギーギーと、まるで切れないノコギリ。脳みそをかきむし る気持ち悪い音との戦い。罰ゲームのような毎日。周りもさぞ、うるさかったに違いな い。 たまらず、親父の禁止令を破って、弓を放り投げて、指先でポロンポロン。うん、いい 音。ちょいと楽しくなってきた。ちょうどその頃、一世を風靡していた人気漫談。牧し んじさん。「あ~ああ いやんなっちゃった、あ~あんあ驚いた♪」『さて、あの楽器 は?いい音してるなぁ…。同じ、4弦の楽器だなぁ…欲しいなぁ…』 縁っておもしろい。友だちの家に行ったら、あるではないか、あの憧れの楽器。その名 を聞けばウクレレとか。よし、「俺のバイオリンと、ウクレレと、交換しておくレレ!」 こうして僕は、ウクレレを弾き始める。父ちゃんの怒りはいかに。ご想像にお任せしま す。ひえぇ~!
当サイトに掲載されている歌詞及び文章の著作権はむたゆうじ とプロダクション ティムに帰属します。また掲載されている写真
イラスト等の画像の著作権は、それぞれの著作者にあります。このため、歌詞及び文章と、画像等の無断転載は一切お断り致します。
inserted by FC2 system