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1. 空飛ぶゴザ 僕が生まれたのは昭和31年。誰もが一生懸命。必死でいて大らかだった昭和の時代を、 僕は<はらっぱ時代>と名づけた。母親は、ママではなく母ちゃん。父親もパパではな く父ちゃんだった。何もなかったけど…何かが溢れていた時代。大人はとても忙しく、 仕事ばかりやっていた。たくさんいる子供に構っていられない。子供だった僕らは、み んな青バナを垂らし、フセにフセを重ねたゴワゴワの服を着て、乳飲み子たちの、お守 りをしながら遊んでいた。 風呂敷を顔に巻きつけて忍者になって、落とし穴をせっせと掘ってたな。ゴザ1枚を地 面に敷くだけで、自由にいろんな世界に行けたんだ。空だって飛べた。 火遊びもやった。火に対する興味が強くてね。「火遊びはイカン!」なかなか触らせて もらえないマッチ。逆に興味は深まるばかり。そこでこっそり、仏壇にあったマッチ箱 を拝借。空き缶に水を入れて草を放り込み、新聞紙に火をつけて…ままごと遊び。つい でに?1本のマッチに火をつけて、箱から取り出した新しいマッチに、次々と火を移し ていく。あぁ、快感。次に、ちょいとエスカレート。数本のマッチ棒を束ねて火をつけ る。凄いっ!もっとエスカレート。数本のマッチ棒の頭、つまり火薬だけをカミソリで 削り取って、ちり紙に包む。オリジナル花火。ドキドキしたよ。どうなったと思う?こ れがね、その威力は僕の想像を遥かに超えてしまった。爆弾だった。眉毛が燃えた臭い 思い出。試し?やめといたがいいよ。 ♪あの子と一緒に風の中 しがみついてくる<だっこちゃん> ニッケ紙を一緒にしゃぶり ベロを見せあいっこ…で 目が覚めた 「空飛ぶゴザ」より
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